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糖尿病センターの業務

目次

糖尿病センターの役割

近年、糖尿病に対して様々な薬が登場していますが、糖尿病が悪化する患者様や合併症を抱えている患者様は、まだまだ多くいらっしゃいます。
当院は基幹病院として、地域での糖尿病の治療の強化や合併症の対策を行ってまいります。
いろいろ治療に取り組んでいただいているものの、なかなか結果が伴わない方や、血糖が急激に高くなり心配な方などに、色々な角度での治療を検討し、患者様一人一人に合わせた治療内容をご提案させていただきます。
また、当センターでは病診連携を積極的に推進しており、状態が安定されましたら地域の先生方へのご紹介をご相談させていただきます。

診療の流れ

糖尿病内科受付後、血液検査・尿検査を行い、糖尿病センターに来ていただきます。
血液検査結果が出るまで40分~1時間かかりますので、その間に、主治医より指示があり、必要な方は療養指導・栄養指導・フットケアを行います。
また、待ち時間には、日常生活の注意点や食事の工夫、運動療法、足のケアなどの糖尿病に関するDVDを流し、療養生活の参考にしていただいています。
また、薬剤指導なども行い、安全に安心して薬物療法ができるようお手伝いさせていただいています。

療養相談

普段の生活の様子を聞かせてもらい、困っていること、不安なことなどの相談にのり、一緒に考えていきます。
患者さんと血液検査の結果を見ながら、良かったところ、悪かったところを一緒に振り返ります。
血糖測定やインスリンが開始になった時の使用方法の説明もおこないます。

栄養相談

食生活習慣を改善することで、糖尿病合併症の進行を遅らせることができます。
栄養相談では、血糖管理や減量を目的としたエネルギー調整食や低糖質食、高血圧や腎症管理のため、減塩食・たんぱく質調整食、1型糖尿病患者さん向けのカーボカウント法など実施しています。
患者さんやその家族と相談し、嗜好や家庭環境、食事内容や個々の生活習慣を伺い、現実的かつ効果的な食事療法の提案を心がけています。

お薬相談

週1回、木曜日の午前中に薬剤師が外来に出て、お薬の相談を受け付けています。
現在、主に、お薬の追加や変更のある方を対象に薬剤説明を行っています。
内服中の薬のことがよくわからない、薬が多すぎて困っている等、お薬について質問のある方はご相談下さい。

フットケア

糖尿病では動脈硬化や神経障害をきたすことがあり、結果として足にさまざまな異常が出やすくなります。
そこで、フットケア外来は足潰瘍(かいよう)や足壊疽(えそ)などの「糖尿病足病変」の予防を目的として、いつまでもご自身の足を守っていけるよう、看護師がそれぞれの患者さんに適した日々のお手入れ方法を一緒に考え、ご自身でケアできるようにお手伝いさせていただく外来です。


透析予防

糖尿病の合併症の一つに糖尿病性腎症があります。
糖尿病性腎症は、糖尿病を発症した(通院を開始したではありません)時期から長期間かけて蛋白尿から始まり徐々に腎臓の機能が低下していき、最終的には人工透析が避けられなくなるものです。
透析予防は、糖尿病性腎症の進行を予防し、透析導入を防ぐことを目的とし、さまざまな対策、対応を、各スタッフと患者さんが一緒に考えていくものです。

FGMによる血糖の「見える化」

患者さんの日常生活での血糖の状態が分かれば、より有効なアドバイスができるでしょう。
最近登場したフラッシュ・グルコース・モニタリング装置は、2週間分の在宅での血糖変動を簡単に「見える化」してくれます。
結果はスタッフがていねいに解説し、高血糖や低血糖の対処方法を患者さんとともに考えます。

インスリンポンプ

近年、インスリン注射の1つの方法としてインスリンポンプ療法が進歩してきています。
浅間総合病院糖尿病センターでは、特にインスリン注射が必須となる1型糖尿病の患者さまを中心に、ライフスタイルに合ったインスリン注入法として、最新のインスリンポンプ療法を提案できるよう準備しております。

糖尿病センターの業績

学会発表、論文発表、講演会などを行っています。
2023年 学会発表(2023年 日本糖尿病学会年次学術集会)
発表者
演題名
西森 栄太
肥満2型糖尿病患者の食事療法による減量・血糖改善は持続するか
尾下 雄紀
超高齢者を含めた高血糖高浸透圧症候群の予後転帰についての検討
仲 元司
長野県のCDEはlsCGMのデータをどのように活用しているか?
丸山 友子
近隣精神科病院の臨床心理士と連携し糖尿病教室の1枠を組み込んだ報告
市川 雅美
リブレリンクの効果的活用の実際
大澤 瑞穂
経口セマグルチドによる1年後の食行動の変化
天津 怜
メトホルミンからイメグリミンへ切り替えた際の有効性・安全性について
佐藤 誠泰
グルカゴン点鼻粉末剤の服用指導を通じて~傾向と今後の課題~
小林 貴紀
個別指導でも運動習慣が獲得できなかった要因についての検討
坂口 和樹
1型糖尿病におけるCGMSの選択動機