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病院事業管理者・病院長よりご挨拶
2022-04-01
 令和4年4月1日より佐久市立国保浅間総合病院事業管理者・病院長を拝命した箕輪隆です。
 当院は昭和34年に旧北佐久郡浅間町を中心とした10町村の組合立病院として国民健康保険基金から財政支援を受け5診療科20床で開院しました。以来、公立病院として62年間佐久の地域医療を展開してきました。令和4年4月現在20診療科、278床に成長し、年間20万人の外来患者、8万人の入院患者、1,700台の救急車を受け入れ、一般病床・地域包括ケア病床・介護療養病床を持ったケアミックス型の病院として佐久地域の二次医療機関の中核となっています。また、浅間総合病院は国保直診の病院として「適正な保険診療」と「予防活動」の二足のわらじを履いて参りましたが、今後も大学・研究機関と連携した公衆衛生活動、健康診断事業、住民向け講演会、更には国保地域医療学会活動も重要な業務と考え展開して参ります。
 草創期の昭和37年には県内初の開頭術、昭和38年には県内初の開心術を成功させました。また、糖尿病が専門の初代吉沢國雄院長は、現在では当たり前に行われているインスリンの自己注射を保険適応させるために奔走して、「長野方式」という処方、検査・連絡、自己注射方式を編み出し、これを医師会、国に認めさせることに成功しました。こうした先取の精神は現在も当院に脈々と受け継いがれています。糖尿病センターでは糖尿病患者の全身管理を体系的に行いながら、多くの新薬の治験に参加し、リブレなど最新の血糖モニタリングシステムもいち早く導入しました。整形外科では患者さんの負担の軽い鏡視下手術や変形性膝関節症への再生医療の導入により良い成績をだしています。産婦人科でも地域のお産を守りつつ、「コウノトリ外来」を開設し、顕微授精・凍結胚移植など先端的な不妊治療を低コストで展開しています。 
 人材育成では、平成16年の新医師臨床研修制度の開始以来、70名の医科研修医を全国に送り出してきました。平成17年からは歯科医師臨床研修も開始し、訪問歯科、障がい者歯科診療など地域に根ざした歯科研修を実施しています。
 さて、現在の日本の医療機関の最優先課題は、新型コロナ感染症対策です。当院でも一昨年より発熱外来、振り分け診察・コロナ病棟での入院治療、院内での集団ワクチン接種に職員一丸となって取り組んで参りましたが、今後も行政や地域の医療機関と連携して、全力で市民の健康を守ってまいります。
 私は浅間総合病院事業管理者として病院運営を進めるにあたり、「市民に頼りにされる浅間病院」、「働き甲斐のある浅間病院」、「健全経営に向けた努力」を基本に考えています。本年度の「診療報酬改定」、「病院機能評価の受診」、国の進める「地域医療構想策定」や「医師の働き方改革の実施」、「新公立病院改革プランの策定」、「介護療養病床の廃止に伴う介護医療院への転換」など、まったなしの課題が山積していますが、この三本柱を踏まえてこれらの課題に取り組み、より良い地域医療を提供して参りたいと考えております。
 
令和4年4月1日
佐久市立国保浅間総合病院事業管理者・病院長
箕輪 隆